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介護認定・介護度を詳しく解説|要支援・要介護の違いと姫路市の申請

制度・手続きの情報確認日:

「親が一人で入浴するのが難しくなった」「認知症があり、歩けるけれど目を離せない」「退院後の生活に、どこまで介護の助けを借りられるのだろう」。こうしたとき、介護保険のサービスにつながる入口になるのが、要介護認定・要支援認定です。

介護度は、病名や年齢だけで決まるものではありません。日常生活で、どのような見守りや介助が、どの程度必要なのかを評価する制度です。認定の仕組みを知ると、申請時に伝えるべきことや、利用できる支援が整理しやすくなります。[1]

この記事では、要支援1・2と要介護1〜5の違い、認定調査と主治医意見書、費用、更新・区分変更まで詳しく解説します。姫路市で申請する際の手順も紹介します。

1.介護認定とは?「治療の必要性」と「介護の必要性」を分けて考える

要介護認定は、介護保険の被保険者について、支援・介護の必要性とその程度を判定する仕組みです。認定結果は、要支援1・2、要介護1〜5の7区分、または非該当となります。認定調査と主治医意見書などをもとに介護認定審査会が審査し、市町村が認定します。[1][2]

診断名が同じでも、必要な介護は人によって異なります。たとえば、同じ心不全でも、自分で服薬や食事を管理できる方と、着替えや移動に介助が必要な方では、生活を支える方法が違います。また、認知症では、歩く力が保たれていても、繰り返す声かけや安全のための見守りに多くの手助けを要することがあります。

このため、「歩けるから認定されない」「病名が重いから介護度も高い」とは判断できません。 医療上の重症度と生活上の介護の必要性を、それぞれ確認することが大切です。[1]

一人暮らしか、家族と同居しているかで変わる?

独居や同居という事情だけで、介護度が決まるわけではありません。ただし、住まいの状況などによって実際に生じている介助や、必要な手助けが足りていない状況は、具体的に伝える必要があります。家族が毎日支えているために生活できている場合、その支えまで含めて生活の実態を確認します。[2][3]

また、介護者の就労、健康状態、夜間の負担などは、サービス計画を立てるうえで重要な情報です。本人の困りごとに加え、家族だけでは続けにくい介護も相談しましょう。

2.介護保険は何歳から使える?65歳以上と40〜64歳の違い

介護が必要になった理由に関する条件は、年齢によって異なります。[4][5]

対象介護保険サービスを利用するための基本的な条件
65歳以上の第1号被保険者原因となった病気やけがの種類を問わず、要支援・要介護状態と認定された場合
40〜64歳の医療保険加入者である第2号被保険者定められた16種類の特定疾病が原因で、要支援・要介護状態と認定された場合

65歳になれば自動的に介護サービスを利用できるわけではありません。 一方、40〜64歳でも、条件に当てはまれば申請できます。なお、総合事業の一部には、認定によらず利用できる仕組みもあります。非該当の場合の相談先は後半で説明します。

40〜64歳で対象となる16種類の特定疾病

以下は制度上の16分類です。同じ分類に複数の病気が含まれるものもあります。[4]

番号特定疾病
1がん:医師が医学的知見に基づき、回復の見込みがない状態に至ったと判断したもの
2関節リウマチ
3筋萎縮性側索硬化症(ALS)
4後縦靱帯骨化症
5骨折を伴う骨粗鬆症
6初老期における認知症
7進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病
8脊髄小脳変性症
9脊柱管狭窄症
10早老症
11多系統萎縮症
12糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症
13脳血管疾患
14閉塞性動脈硬化症
15慢性閉塞性肺疾患
16両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

対象疾病には診断基準があり、病名があることだけではなく、その病気が支援・介護を要する状態の原因となっていることを確認します。たとえば、糖尿病があるだけで上表の12に該当するわけではありません。[6]

循環器疾患では、心不全そのものは、この16分類に独立した特定疾病として含まれていません。 40〜64歳で心不全がある方は、特定疾病に該当する病気と生活機能低下との関係を確認します。65歳以上の方とは、対象の考え方が異なります。[4][5]

3.要支援1・2、要介護1〜5はどう違う?

判定に使われる「基準時間」

認定では、介護の必要性を共通の尺度で評価するために、要介護認定等基準時間という指標を用います。調査項目から統計的に推計する時間で、家族がストップウォッチで測った介護時間とは異なります。[1]

認定区分要介護認定等基準時間生活上の支援・介助を理解するための目安
要支援125分以上32分未満基本的な生活動作を保ちながら、家事や生活の一部に支援を要する場合
要支援232分以上50分未満日常生活に支援を要し、生活機能の維持・改善を目的とする予防給付等の利用を見込む場合
要介護132分以上50分未満生活動作の一部の介助や見守りなどを要し、後述する認知機能・状態の安定性の基準も踏まえる場合
要介護250分以上70分未満移動、入浴、排泄など、複数の生活動作に介助を要する場合
要介護370分以上90分未満日常生活の多くの場面で介助を要する場合
要介護490分以上110分未満日常生活の広い範囲で、より大きな介助を要する場合
要介護5110分以上食事、排泄、体の向きを変えることなど、生活全般にわたり大きな介助を要する場合

正式な基準には、各時間の範囲に「相当すると認められる状態」も含まれます。右列は理解のための例で、動作と介護度が一対一に対応する判定表ではありません。身体機能、認知機能、実際の介助などを総合して判断します。身体動作が比較的保たれていても、認知症などによる見守りや対応に多くの介護を要する場合があります。[1][2][7]

「要介護5なら、1日110分の介護しか受けられない」という意味ではありません。 基準時間は、訪問介護・訪問看護などを利用できる時間数とも直接連動しません。[1]

要支援2と要介護1は、なぜ基準時間が同じなのか

ここは制度の重要なポイントです。基準時間が32分以上50分未満に相当する場合、単純な介助量だけでなく、次の2点が確認されます。[2]

  1. 認知機能などの面で、予防給付等の利用を適切に理解することが難しいか。
  2. 近い将来に介護の手間が増える可能性が高く、おおむね6か月以内の再評価が必要か。

該当する事情がある場合は要介護1、いずれにも当てはまらない場合は要支援2という判断につながります。ただし、認知症という病名や、日によって調子が変わることだけで機械的に分けるわけではありません。

また、要支援は「回復する人」、要介護は「回復しない人」という区分でもありません。 要介護の方にも、治療や生活環境の調整、リハビリテーションなどによって状態が改善する可能性はあります。[2]

4.姫路市で介護認定を申請する流れ

大きな流れは、相談・申請、認定調査と主治医意見書、審査、結果の通知、ケアプランの作成です。主治医意見書の準備と認定調査は、並行して進むことがあります。[5][8]

相談・認定申請市の窓口、地域包括支援センターなど
認定調査普段の生活と介助の状況
主治医意見書病気・生活機能・医療上の注意
一次判定・介護認定審査会調査と医学情報を合わせて審査
市から結果通知要支援・要介護・非該当
認定結果と生活の希望に応じた相談ケアプランや総合事業など、必要な支援へ
非該当の場合も、総合事業などにつながることがあります。

① まず相談し、申請する

姫路市では、市役所の介護保険課や支所などで申請できます。郵送申請も可能です。本人だけでなく家族が申請でき、地域包括支援センターや居宅介護支援事業者などに代行を相談することもできます。[7][8]

用意するものは、申請書、介護保険被保険者証などです。40〜64歳では、「資格情報のお知らせ」「資格確認書」「マイナポータルの医療保険資格情報画面」など、医療保険の加入情報が確認できるものが必要です。初めて申請する第2号被保険者は、介護保険被保険者証がまだ交付されていない場合があります。[5][8]

申請書には、主治医の医療機関や、認定調査の日程調整のための連絡先も記載します。入院中でも申請を相談できます。退院後の生活に介護が必要そうなときは、病院の退院支援担当者にも早めに伝えましょう。

② 姫路市では、主治医意見書を本人・家族から依頼する

姫路市では、まず市へ申請し、その後に受け取った主治医意見書の用紙を主治医へ渡して、作成を依頼します。 郵送申請の場合は、市から本人または家族の自宅へ用紙が届きます。記入後は医療機関から市へ送られるため、本人・家族が完成した意見書を取りに行く必要はありません。[8]

地域によって手順が異なるため、「市から医師へ連絡が行くはず」と待つだけにならないようにしましょう。かかりつけ医がいない場合は、申請時に市へ相談してください。

③ 認定調査を受ける

調査員が自宅、入院先、入所先などを訪れ、身体機能、認知機能、日常生活、実際の介助の状況を確認します。姫路市は、いつも介護している方の同席と、困りごとの事前メモを勧めています。[5][9]

④ 一次判定と二次判定を経て、市が認定する

一次判定では、調査結果等からコンピューターが介護の手間を推計します。食事や排泄を直接助ける行為、生活を支える間接的な介助、認知症の行動・心理症状への対応、機能訓練、医療に関連する行為などが評価の対象です。[1]

二次判定では、保健・医療・福祉の専門家で構成する介護認定審査会が、一次判定に加えて、調査の特記事項や主治医意見書を検討します。主治医や調査員が、その場で介護度を決めるわけではありません。[2]

⑤ 結果を確認し、必要なサービスを組み立てる

認定結果には介護度と有効期間が示されます。在宅サービスを利用する場合は、ケアマネジャーなどと、本人の希望や生活上の課題に合わせてケアプランを作成します。姫路市の案内では、このケアプラン作成費用の自己負担はありません。[5][10]

認定まで何日かかる?待つ間にサービスは使える?

法律上、申請に対する認定等の処分は原則30日以内です。ただし、調査に時間を要するなど特別な事情がある場合は、申請から30日以内に、延期の理由と処理の見込みを通知したうえで延長されることがあります。[11]

新規認定や区分変更の認定は、原則として申請日にさかのぼって効力が生じます。一方、更新認定は、従前の有効期間が切れた翌日から継続する仕組みです。新規申請より前のサービス利用まで、当然に保険給付の対象になるという意味ではありません。[11]

退院直後など、認定を待てない場合は、暫定ケアプランを作成してサービスを利用できることがあります。ただし、非該当となれば、介護保険の給付を見込んで利用したサービスが全額自己負担になることがあります。また、想定より軽い区分に認定され、利用費用がその区分の支給限度額を超えた場合は、超過分が全額自己負担になります。要支援・要介護の見込みが異なり、同等の対象サービスに置き換えられない場合も、全額自己負担となることがあります。姫路市では、暫定利用でもサービス開始前に、居宅(介護予防)サービス計画作成等の届出が必要です。利用開始前に、ケアマネジャーや地域包括支援センターと、対象サービス・費用・届出を確認してください。[10][12]

末期がんなどで急いで在宅サービスを導入する必要がある場合、姫路市には一定の要件に基づき認定調査を急ぐ取扱いもあります。対象となりそうなときは、主治医・病院の相談員と市に早めに相談しましょう。[13]

5.認定調査は何を見る?74項目と「特記事項」の役割

認定調査の基本調査は74項目です。内容は、大きく次の領域に分かれます。[3]

領域確認する内容の例
身体機能・起居動作寝返り、起き上がり、立位、歩行、視力・聴力など
生活機能移乗、移動、食事、排泄、着替え、口の清潔など
認知機能意思の伝達、記憶、場所の理解など
精神・行動面昼夜逆転、介護への抵抗、目を離せない行動など
社会生活への適応服薬、金銭管理、意思決定、買い物、調理など
特別な医療過去14日間に受けた、酸素療法・透析・経管栄養など所定の医療行為

「動作ができる」と「生活の中で自立している」は同じではない

調査では、項目によって「能力」「介助の方法」「行動などの有無」という異なる視点を使います。家族が毎回準備・声かけ・確認をして成立している行為を、支援なしで行えている状態と混同しないことが大切です。[3]

食事、排泄、移動、着替えなどの基本的な生活動作はADL、買い物、調理、服薬・金銭管理など、暮らしを組み立てる動作はIADLと呼ばれます。認定では、こうした身体面と生活管理面の両方が確認されます。

以下は、実際に該当する場合に伝える内容の例です。介護度を上げるための回答例ではありません。

場面整理しておきたい具体的な情報
服薬薬の仕分けは誰がするか。声かけや飲み終えた確認が必要か。飲み忘れ・重複はどの程度あるか
食事調理・配膳だけで済むか。食べ始める声かけ、食事中の見守り、実際の介助が必要か
排泄移動、衣類の上げ下げ、後始末のどの部分を手伝うか。昼夜それぞれの回数
移動杖や歩行器を使うか。付き添い・体を支える介助が必要か。途中で休むか
認知症の症状いつ、どのような行動が起こり、誰がどのように対応しているか。頻度はどれくらいか
入浴・更衣浴室への移動、洗身、浴槽の出入り、着替えのどの部分に介助が必要か

良い日も悪い日も、頻度とともに伝える

認定調査は、調査当日の一場面だけで普段の暮らしを判断するものではありません。多くの能力・介助の項目ではおおむね過去1週間の状況、精神・行動面ではおおむね過去1か月、特別な医療では過去14日間など、項目に応じた期間を確認します。[3]

「最も悪かった日だけを説明する」「当日に頑張ってできたことを毎日できていると答える」と、実態とのずれが生じます。何が起こるか、どのくらいの頻度か、その際にどのような介助が必要かを記録しておきましょう。

特記事項は、選択肢だけでは伝わらない生活の実態を補うものです。本人の前では話しにくい内容がある場合は、事前に調査員へ相談し、本人の気持ちにも配慮して伝える方法を考えます。[2][9]

6.主治医意見書は、病名を「生活への影響」につなぐ資料

主治医意見書には、生活機能を下げている病気、その経過と治療、身体・認知機能、医療上の注意点などを記載します。認定審査だけでなく、ケアプランやサービス提供時の医学的な留意点を共有する役割もあります。[6]

診察室での短い会話だけでは、自宅での見守りや介助が分からないことがあります。意見書を依頼するときは、最近の入退院、服薬の状況、食事・入浴・排泄・移動の困りごとなどを主治医へ伝えてください。

心不全・呼吸器疾患では、検査値だけでなく生活動作を確認する

心不全やCOPDなどがある場合には、病名や検査結果に加えて、その症状が生活動作をどの程度妨げているかという情報が必要です。次のような点は、主治医に伝える情報を整理するための例です。

  • 家の中の移動や着替えで息切れが起こり、休憩や介助が必要か。
  • 入浴を自分で続けられるか、誰かが付き添う必要があるか。
  • 薬の管理、体重や体調の確認を自分で行えているか。
  • 退院前と比べ、どの動作に新たな介助が必要になったか。
  • 在宅酸素などの医療を、誰の支援を受けながら続けているか。

これらは特定の介護度を決める独立した基準ではなく、生活機能と必要な支援を把握するための情報です。病気の診療と、暮らしを支える介護の相談を並行して進めることが大切です。[6]

7.介護度によって、利用できるサービスはどう変わる?

要支援1・2の方

要支援では、生活機能の維持や悪化予防を目的とする支援を組み立てます。訪問型・通所型の生活支援は市の総合事業で提供され、必要に応じて介護予防の訪問看護、リハビリテーション、短期入所、福祉用具なども利用します。[14]

相談先は、担当校区の地域包括支援センターや介護予防支援事業所です。要支援だから訪問サービスや通所サービスを使えない、ということではありません。[14]

要介護1〜5の方

在宅の場合は、居宅介護支援事業所のケアマネジャーと相談し、訪問介護、訪問看護、通所介護、通所リハビリテーション、ショートステイ、福祉用具などを組み合わせます。同じ要介護度でも、本人の目標、認知機能、住まい、家族の支援状況によって必要な組み合わせは異なります。[7][10]

たとえば、入浴の援助と日中の活動の確保、退院後の体調管理と自宅での動作練習、介護する家族の休息の確保など、解決したい課題からサービスを考えます。認定されれば、希望したサービスを無条件に何回でも使えるわけではありません。

特養への入所は、原則として要介護3以上

特別養護老人ホームへの新規入所は、原則として要介護3以上です。ただし、要介護1・2でも、認知症の症状や介護環境などから在宅生活が困難な場合には、特例入所の対象となることがあります。要介護3になれば直ちに入所できるという意味でもなく、入所の必要性などを含めて判断されます。[15]

介護ベッドや車いすは、軽い介護度でも相談できる

要支援1・2と要介護1では、車いすや特殊寝台など一部の福祉用具は、原則として保険給付の対象外です。一方、認定調査の結果や医師の所見、ケアマネジャーによる確認などを通じて所定の条件を満たす場合には、例外給付が認められることがあります。「要介護1だから無理」と決めつけず、利用前にケアマネジャーや地域包括支援センターへ相談してください。[16]

8.介護度別の利用限度額と、自己負担の考え方

主な在宅サービスの月額利用限度

対象となる在宅サービスには、介護度ごとに区分支給限度基準額が定められています。下表は月当たりの単位数と、1単位10円で換算した費用総額です。[17]

認定区分月当たりの限度単位数1単位10円で換算したサービス費用総額
要支援15,032単位50,320円
要支援210,531単位105,310円
要介護116,765単位167,650円
要介護219,705単位197,050円
要介護327,048単位270,480円
要介護430,938単位309,380円
要介護536,217単位362,170円

この表は、本人が受け取れる現金の額でも、本人が支払う自己負担の上限でもありません。 対象サービスを介護保険で利用できる月額の枠です。実際の費用は事業所所在地やサービスの種類による単価で変わり、姫路市でも一律に1単位10円ではありません。[7][18]

限度内の保険対象サービスは、原則として費用の1割、一定以上の所得がある65歳以上の方は2割または3割を負担します。介護度が高いから負担割合が増えるわけではありません。 自分の割合は「介護保険負担割合証」で確認します。限度を超えた分は全額自己負担です。[7]

計算を理解するための例として、保険対象のサービス費用が月10万円で、すべて限度内、負担割合が1割なら、その部分の自己負担は1万円です。食費などの保険外費用や、限度額の対象外となる加算等は別に確認します。10万円分を使わなかったからといって、その差額が現金で支給されるわけではありません。

住宅改修・福祉用具購入は、月額枠とは別の仕組み

制度支給対象となる費用の上限確認したいこと
住宅改修原則20万円毎年の枠ではありません。手すりの取付けや段差解消など対象工事があり、姫路市では着工前の事前申請が必要です
特定福祉用具購入同一年度(4月〜翌年3月)10万円対象となる用具を、指定を受けた販売事業者で購入する必要があります

いずれも、この上限額がそのまま支給されるのではなく、対象費用の7〜9割が支給される仕組みです。原則の上限は介護度によって増減しません。住宅改修では、転居や一定の介護状態の悪化などで再度利用できる例外があるため、個別に確認してください。[19][20]

施設入所サービスや居宅療養管理指導なども、上の月額利用限度とは扱いが異なります。見積もりでは、保険対象費用、限度超過分、食費・居住費・日常生活費を分けて確認すると分かりやすくなります。[7]

高額介護サービス費とは

同じ月の介護サービスの自己負担が、所得区分などに応じた上限を超えた場合、申請により超過分が払い戻される制度です。同じ世帯に複数の利用者がいる場合は、対象となる自己負担を合算します。ただし、食費・居住費など、福祉用具購入・住宅改修の自己負担、区分支給限度額を超えた費用は対象外です。「介護にかかったすべての費用に上限がある」とは考えず、対象を確認しましょう。[21]

9.認定はいつまで有効?更新・区分変更・審査請求の違い

有効期間と更新

要介護認定には有効期間があり、継続利用には更新が必要です。制度上の原則と、審査会の意見に基づき設定できる期間は次のとおりです。[22]

申請の種類原則設定できる期間の範囲
新規認定6か月3〜12か月
区分変更6か月3〜12か月
更新認定12か月3〜36か月。更新前と同じ区分の場合は最長48か月

新規認定等では、申請月の月末までの端数期間が加わる扱いがあります。最終的な開始日・満了日は被保険者証で確認してください。

更新申請は、有効期間満了日の60日前から受け付けられます。継続してサービスを利用する場合は、有効期間が切れる前に申請してください。 更新でも、前回と同じ介護度になるとは限りません。その時点の状態を改めて確認します。[22]

状態が変わったら「区分変更」を相談する

転倒・骨折、入院後の機能低下、認知症の進行などで介護の必要度が変わった場合、満了まで待たずに区分変更を相談できます。治療やリハビリテーションなどで状態が改善した場合も、見直しの対象になり得ます。

区分変更は、希望する介護度に変更する手続きではなく、現在の状態を再調査・審査する手続きです。申請中のサービス利用についても、担当者と確認しましょう。[11]

判定に納得できない場合は、まず説明を受ける

生活の実態と結果が合っていないと感じたら、まず市の窓口で認定の根拠を確認します。必要に応じて、認定調査票や主治医意見書の開示手続きについても相談できます。[23]

認定後に状態が変わった場合の区分変更と、判定当時の処分に問題があったと考える場合の審査請求は、目的が異なります。兵庫県介護保険審査会への審査請求は、原則として処分を知った日の翌日から3か月以内です。通知書や県の案内で期限・手続きを確認してください。[24]

非該当でも、相談できる支援はあります

非該当は、「困りごとがない」という意味ではありません。姫路市では、65歳以上で基本チェックリストにより事業対象者となった場合、総合事業などを利用できることがあります。転倒が心配、外出が減った、家事が難しくなったといった段階でも、地域包括支援センターへ相談できます。[25]

10.介護の相談と並行して、医療機関を受診したい変化

生活のしづらさが増えたときは、介護サービスの調整とともに、体調の変化を主治医へ伝えることが大切です。とくに次のような場合は、早めに医療機関へ相談してください。

  • 以前より息切れやむくみが強く、着替え・入浴・移動が難しくなった。
  • 食事や水分を十分にとれない状態が続いている。
  • 転倒を繰り返す、急に歩きにくくなった。
  • 薬の飲み忘れ・重複が増え、本人や家族だけでは管理が難しい。
  • 退院後に介助が増え、通院そのものが困難になっている。

突然の片側の手足の力の入りにくさ、ろれつの異常、強い胸痛、急な呼吸困難、反応が乏しい・意識がない状態などは、介護認定を待たず119番を含む緊急対応が必要です。[26]

姫路市の相談窓口

相談したい内容主な相談先
申請方法、認定手続き姫路市介護保険課 認定担当:079-221-2447
介護が必要か分からない、家族の介護負担、認定前の生活相談本人の住む校区を担当する地域包括支援センター
認定後のサービスの追加・変更担当ケアマネジャー、地域包括支援センター等
病気、服薬、主治医意見書、通院が難しくなったときかかりつけ医、入院先の医師・退院支援担当者

地域包括支援センターは、本人だけでなく家族などからの相談も受け付けています。担当は居住校区によって異なるため、姫路市の地域包括支援センター一覧で確認してください。[8][27]

えぷろんクリニックで相談できること

姫路市飾磨区のえぷろんクリニックでは、内科・循環器内科・呼吸器内科の診療を通じて、病気と暮らしの両面を確認します。心不全や呼吸器疾患、生活習慣病の継続診療、症状に応じた採血・心電図などの検査、必要時の病院紹介に対応しています。通院が難しい方は、訪問診療についてもご相談いただけます。[28][29]

介護認定を申請するときは、現在の病状に加えて、自宅で必要な見守り・介助の内容を主治医へお伝えください。主治医意見書や在宅療養についても、診療状況を踏まえて相談を進めます。認定そのものは、市の審査・手続きによって行われます。

姫路市で介護認定や在宅療養にお悩みの方、生活習慣病や心臓・肺の病気が心配な方は、えぷろんクリニックへご相談ください。 症状や検査結果、生活の様子を確認し、必要に応じて専門医療機関や地域の支援窓口と連携します。

11.介護認定・介護度についてよくある質問

Q1.まだ歩けますが、介護認定を申請してもよいですか?

はい。歩行だけで判断する制度ではありません。入浴・服薬・買い物などに支援が必要な場合や、認知症により見守りが必要な場合も相談できます。年齢や原因となる病気の条件を確認し、市や地域包括支援センターへ相談してください。[1][5]

Q2.認知症と診断されると、要介護になりますか?

診断名だけでは決まりません。記憶や判断の状態、生活への影響、見守り・介助の必要性などを総合して認定します。要支援2と要介護1の判定でも、認知症という病名だけでなく、予防給付等の理解の困難さなどが確認されます。[2]

Q3.姫路市の介護認定は、どこへ相談すればよいですか?

申請手続きは姫路市介護保険課などの窓口で相談できます。何から始めればよいか分からない場合は、本人の住む校区の地域包括支援センターが相談先です。姫路市では申請後、主治医意見書の用紙を本人・家族から主治医へ渡して依頼します。[8][27]

Q4.認定結果が出る前に、退院後の介護サービスを使えますか?

暫定ケアプランにより利用できる場合があります。ただし、非該当となれば、介護保険の給付を見込んだサービスが全額自己負担になることがあります。また、認定された区分の限度を超えて利用した分も全額自己負担です。退院前に、病院の相談員やケアマネジャーと、サービス内容と費用を調整してください。[10][12]

Q5.介護度が上がると、自己負担は必ず増えますか?

必ず増えるわけではありません。負担割合は原則1〜3割で、所得などによって決まり、介護度だけで決まるものではありません。ただし、利用するサービスの量が増えた場合や、同じサービス・回数でも介護度に応じた料金が変わる場合には、支払額が増えることがあります。利用限度額も変わるため、ケアプランと見積もりで実際の負担を確認しましょう。[7]

参考資料

制度・地域の手続きは、以下の一次資料を参照しています。情報確認日:2026年10月17日。個別の認定結果、費用、利用できるサービスは、市の審査や各サービスの条件により異なります。

  1. 厚生労働省:要介護認定はどのように行われるか
  2. 厚生労働省:介護認定審査会委員テキスト(令和3年4月改訂)
  3. 厚生労働省:認定調査員テキスト(令和6年4月改訂)
  4. 厚生労働省:特定疾病の選定基準の考え方
  5. 姫路市:介護保険サービスを利用するまでの流れ
  6. 厚生労働省:介護保険最新情報Vol.1440・主治医意見書記入の手引き等(2026年4月適用)
  7. 姫路市:令和8年度介護保険パンフレット
  8. 姫路市:要介護認定・要支援認定申請
  9. 姫路市:介護保険認定調査時の注意事項
  10. 姫路市:サービス計画作成・介護予防ケアマネジメントの届出
  11. 厚生労働省法令等データベース:介護保険法(27〜29条等)
  12. 姫路市:暫定ケアプランの作成における地域包括支援センターと居宅介護支援事業所の連携について(2023年3月31日通知)
  13. 姫路市:緊急の介護認定を必要とする末期がん等患者からの認定申請
  14. 姫路市:要支援認定を受けた方が利用できるサービス
  15. 姫路市:介護老人福祉施設・入所コーディネートマニュアル
  16. 姫路市:軽度者に対する福祉用具貸与例外給付申請
  17. 厚生労働省:居宅介護サービス費等区分支給限度基準額等
  18. 厚生労働省:厚生労働大臣が定める一単位の単価
  19. 姫路市:住宅改修費支給申請
  20. 姫路市:福祉用具購入費支給申請
  21. 姫路市:高額介護サービス費等の支給申請
  22. 厚生労働省法令等データベース:介護保険法施行規則(38・39・41・52・53・55条等)
  23. 兵庫県:介護保険審査会
  24. 兵庫県:介護保険審査会に審査請求される方へ
  25. 姫路市:非該当と判定された方が利用できるサービス
  26. 厚生労働省:こんな時は迷わず119へ
  27. 姫路市:地域包括支援センター
  28. えぷろんクリニック:内科・循環器内科・呼吸器内科の診療案内
  29. えぷろんクリニック:訪問診療・在宅医療